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第4回 なぜ大規模修繕工事をしないといけないのか。鉄筋コンクリートの特徴

みなさん、こんにちは。
シマダリファインパートナーズ株式会社 専務取締役 戸澤晴信です。

「なぜ大規模修繕工事をしないといけないのか?」
建物の特徴を知らないと工事内容を判断することが難しいので、今回は「鉄筋コンクリートの特徴」について解説したいと思います。

鉄筋コンクリートの建物を見たことがない方はいないと思います。鉄筋コンクリートとは、コンクリートの中に鉄筋が入っていることはご存じの通りです。
その歴史は、19世紀にフランスで、庭師が園芸用のツボを作るのに金網を入れてコンクリートのつぼを作ったことから始まりといわれています。(それ以前から鉄筋コンクリートの建物が存在したようですが、特許はこちらが先のようです。)日本では1911年竣工の三井物産横浜ビルが現存する最古の鉄筋コンクリート造のビルとして有名です。

このように古くから作られている鉄筋コンクリート造ですが、どのような構造かご存じですか?
コンクリートは押す力に強く強度も強いが、引っ張られると弱い特徴があります。
一方、鉄筋は引っ張る力に強いので、コンクリートの中に鉄筋を入れることで押しても引っ張っても強い構造になります。

鉄筋の弱点は、鉄が錆びるということです。
しかし、コンクリートが高アルカリ性であるため、鉄筋がコンクリートの中にあることで、コンクリートが鉄筋の錆びることを防ぎます。
コンクリートと鉄筋が組み合わさることで、お互いの弱点を補い合います。

ただコンクリートは時間の経過で表面から中性化していきます。中性化が進むと鉄筋まで中性化が進行し、やがては鉄筋がさびる状況になります。
鉄筋が錆びると鉄筋の持っている引張力が失われ、設計当初の構造力が無くなり、建物の寿命を迎えます。

そこで、中性化の原因である空気中の炭酸ガスや二酸化炭素、酸性雨等の雨からの影響をなるべく少なくするための塗装や防水工事等が必要になってきます。
建物のクラックからの水の侵入を防ぎ、壁・屋根・床について定期的に修繕することが建物の寿命を延ばすことにつながります。

仕上げの塗装がきれいになることだけでなく、コンクリートの特徴をふまえた内容の大規模修繕工事をご検討ください。

今回のポイント

「建物の寿命は、すなわち鉄筋コンクリートの寿命。 大規模修繕工事等を適切に行うことで、コンクリートの中性化遅らせて建物の延命につなげる。」

 

中性化を遅らせる仕上げ、外壁等の解説は、また別の機会で。

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