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第9回 大規模修繕工事の施工管理体制・各種検査・居住者他対応

みなさん、こんにちは。
シマダリファインパートナーズ株式会社 専務取締役 戸澤晴信です。

今回は「大規模修繕工事の施工管理体制」についてお話してみたいと思います。

施工管理体制ってなに?

建築にかかわらない方は、「施工管理体制ってなに?」と思われると思います。
工事って誰もやってもちゃんと同じように工事していると思われるのではないでしょうか?でも、町の一人でやっている塗装屋さんから、大手ゼネコンまで、工事を施工する会社は様々です。
同じような工事をするにしても、工事会社によって管理体制は異なります。
そこで今回は、施工管理について解説したいと思います。

「施工管理」とは

施工管理とは、工事現場の現場技術者を指導監督し、工事全体を管理することです。
簡単に言うと工事をちゃんと行われていることをチェックすることです。工事の工程が手順通り進めているかを確認して、手順が間違っていたり、やり残しがあったりすれば指摘して是正して、工事を進めます。
職人さんに悪意が無くても見落とすこともあります。工事の品質にかかわりますので施工管理は、大変大事です。施工管理をどう実施しているかは会社によって異なります。
そこで施工管理体制が重要になります。

「施工管理体制」とは

担当者だけではなく、会社全体として工事を見るという体制のことです。
個々人だけでは品質にばらつきが出ることがあり、数名の目で見て、疑問点は現場で解決していく、そのような施工管理体制が必要になります。
弊社の場合は、工事担当者が、工事の進捗を確認します。担当者が工事を進めながら、各種検査は担当者以外の社員や私も参加し、検査を行います。

実際の工事の施工管理の進め方

①工事着工時

・施工箇所や仕様の確認を施工する協力会社と現地にて打ち合わせ。
・近隣の状況確認。足場が安全に建てるための打ち合わせ。
・近隣挨拶
・居住者に工事の案内(ここが重要。きちんと理解してもらえないと後々トラブルになることも)

②工事着工

担当者の現場巡回。逐次現場で打ち合わせ。
そのほかに各種検査

・足場検査
・下地検査(タイルやコンクリート面のクラック等の処理後、社員数名で検査)
・足場解体前検査(足場が無いと入れない外壁面やバルコニーなど検査)
・完了検査(最終的に足場を解体した後に行った工事の検査)

その後、オーナー様検査

③工事完了

・竣工図書の引き渡し(工事写真や保証書等の工事関係図書を作成してオーナー様にお届けします。)
実際の各検査や完成図書、居住者対応等は、12回で詳しく解説いたします。
工事の進め方は、施工会社によっても異なります。

我々のような管理会社やゼネコン等の建設会社は、多少検査の内容が違っても、検査や現場巡回による現場確認は行える体制だと思います。規模の大きい物件では現場常駐も行います。

ここまで読んで「あれ?」と思った方もいるかと思います。

「町の塗装屋さんはどうなの?」

町の塗装屋さん私も知り合いにいますし、実際現場に入って塗装する職人さんも元々町の塗装屋さんだったりします。
町の塗装屋さんは、実際自分自身が工事をやるので、第3者的な検査は、あまりないと思います。その分こだわってる塗装屋さんもいます。ほとんどの場合、そんなに悪い印象を持たなくてもいいかと思いますが、中には塗装屋だから、とタイルやシーリングは知らない職人さんもいます。足場を掛けて工事をしていても、タイルやシーリングを行わない工事も見たことがあります。なかなか専門家でないと品質の判断つかないかと思います。
ですから、町の塗装屋さんでも「施工管理体制」について聞いてみてほしいと思います。普通の塗装屋さんだったら、「私は職人だけど、私たちの工事ではこうしています。」と答えられると思います。
工事の出来、不出来は、施工管理にかかる部分が大きいです。


それと工事期間中は、居住者が生活しながらの工事になりますので、居住者対応も重要になります。
オーナー様が直接居住者対応するというのなら別ですが、ほとんどの場合現場対応になります。その場合、居住者と直接接するのですから、対応者はきちんと説明できる人でないとトラブルになります。
それでなくても、居住者は、工事をしているだけで迷惑や不自由になっています。
その点を理解して対応できることが重要です。


施工管理体制は、工事の品質に直結します。
どんないい職人さんが施工しても、間違いややり残し等が出ます。そこを確認して是正するのが、施工管理になります。

施工管理が、少しでもご理解いただけたら幸いです。

今回のポイントは「大規模修繕工事の出来、不出来は、施工管理体制によるところが大きい!」です。

 

皆さんの工事が、よいものとなりますように。

次回は、見積について解説したいと思います。

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